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【2002 7月号 No.42】
静岡県天竜川発!
〜名川復活を目指して〜
第2回 天竜川 サツキマスミーティング
報告 矢野眞弘
わが国の特産魚と呼ばれているアマゴは、かつて神奈川県の酒匂川右岸側支流以西から、四国、九州の太平洋岸に広く分布していたといわれている。もっとも、最近では漁協による放流などで、関東以北や日本海側などでも確認されている。
アマゴの降海型であるサツキマスについても同様で、本来アマゴの棲息する河川では珍しくなく見られた個体である。
しかし、近年は一時期レッドデータブックにも記載されるほど(現在は外れている)の稀少魚となってしまった。もちろん実績河川の数も減り、中部東海エリアにおいては、長良川、揖斐川などが代表的な捕獲実績のある川である。
天竜川の“アメ”復興への背景
私の地元である中部エリア最大級の本流・天竜川どうであろうか? 1930年代には、アマゴやサツキマスのことを総称して“アメ”と呼び、年間漁獲高が実に5トン以上もあった。一時は長良川をも追い抜く勢いで、全国でも屈指のサツキマス溯上河川であった。
しかし、乱獲やダム建設などの自然環境の変化から、漁獲高は年々減少の一途をたどり、1980年代には放流事業に依存せざるを得ない状態となった。加えて、アユ釣りに力を注いできた漁協としては、いつしかサツキマスの放流は中止され、アユ中心の河川運営業務が展開された。にもかかわらず、エサ釣りが認可されていることや解禁期間の短さなどの様々な理由から、友釣りの遊漁者も年を追うごとに減少、1990年代後半、漁協は遊漁者増加の対策や禁漁期の有効利用などの検討を余儀なくされた。
そんな折、「サツキマス復活」を期待する一部の漁協組合員やボランティアメンバーの地道な活動が実り、漁協としてのサツキマス復興への話し合いが始まった。そして1999年、「天竜川へサツキマスを…」をスローガンに、サツキマスの放流事業が再会したのである。
サツキマス放流へこぎつけるまで
サツキマスの放流については、以前から天竜川でサツキマス釣りを楽しんでいた愛好家が、定期的に漁協とミーティングを行っていた。その後、復興プロジェクトの開始と共に、私も含めたボランティアメンバーが集結し、ルアー、フライ、エサ釣りとジャンルを問わずに集まった面々は、様々な意見を交換し合った。会議が深夜に及ぶことも度々あるほどで、その熱意は大変なものがあった。
放流については、地元意識を高めるため、天竜川近隣の幼稚園児たちが参加することとなり、急遽安全確保のためのボランティアメンバーを募り、川の中に並んではしゃぐ園児たちの監視にあたることとなった。
また、従来種との区別をするためにアブラビレの切除を行った。
そうした努力が実り、翌年の2000年にはアユのエサ鉤や友釣りにサツキマスが掛かり、その成果を感じることができたが、逆にアユ釣り師からの苦情も漁協に寄せられ、この溯上魚に対する理解をどう取りつけるか、漁協、ボランティアメンバー共に頭を悩ませたこともあった。
そんな苦境にも耐え、2001年度は10000尾弱の稚魚が放流され、ボランティアメンバーも200名を超えた。釣果的にも、年々サツキマスに関する情報は多くなり、私自身も毎年最初の一尾を釣り上げると、銀色に輝く魚体を見た瞬間に、ボランティアでの苦労が報われた気がしてならない。
昨年に続いてサツキマスミーティング開催
これまでは、どちらかというと第三者的に漁協に協力させていただいていた私だか、本年度より正式に組合員となったため、アングラーと漁協との橋渡しができれば思っている。
しかし、産卵床の調査、全溯上数及び船明ダムへの溯上数の確認、アユ釣りとの友好関係…、など課題は山積みしているのも事実である。調査するための費用も捻出できないのが実情であり、それを訴えるだけの情報もまだまだ少ない。よってアングラー一人ひとりの情報が、漁協にとっては必要不可欠である。
そこで、「サツキマスミーティング」と題した情報交換会を昨年から漁協主催で開催している。今年も、去る5月18、19日の2日間で行われ、本誌でもお馴染みの五十嵐洋氏やHUMPの山本千秋氏、小菅村漁協の舩木理事も業務交換として実釣視察に駆けつけた。 残念ながら本命の顔を見ることはできなかったが、夕食会を兼ねたミーティングではサツキ情報や今後の活動などにいろいろ意見が出され、有意義なミーティングとなった。
また、参加メンバーも年々人数を増し、釣果報告による溯上状況は年々確実なものになってきている。
私がこのサツキマス復興プロジェクトに参加するようになって、今年ではや3年になる。3年という月日は、長いようであっという間だったような気がする。
その間、私自身がどれだけのことができたのか?と問われると閉口してしまうが、背伸びをせずにできることから一歩ずつ、活動を継承していきたいと考えている。
なお、 天竜川漁協ではサツキマスの放流資金を募っています。アングラーの皆様の善意あるご寄付をお願いいたします。
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【問い合わせ】
天竜川漁業協同組合
住所 〒431-3422 静岡県天竜市米沢273−1
電話番号 0539-26-0813
釣り情報 0539-26-1106
http://www3.ocn.ne.jp/~tenryu-r/
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